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NUROでんきの料金を他の電力会社と比較/利用するメリットとデメリット

現在、NUROでんきを検討中の人も多いのではないでしょうか。しかし、公式サイトを読んでもわかりにくい内容も多いですよね。

  • どんな特典があるのか
  • 他社の電力会社と比べてお得なのか
  • どんな評判があるのか知りたい

今回は、NUROでんきと他社の電力会社との比較、利用するメリットとデメリットをご紹介します。

 

NUROでんきを分かりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

 

 

NURO でんきとは?

NUROでんきは、NURO光が提供する電気サービスのことです。

 

NURO光を運営するソニーが、ユーザーと電力会社の間に入って契約を代理しています。

 

NUROでんきのイメージ

 

NUROでんきとNURO光の同時申し込みで、セット割引を受けることができるのです。

 

ここからは、分かりやすくするために5つに分類して説明していきます。

  1. 実際に電気を提供する電力会社
  2. NUROでんきの電気料金
  3. NUROでんきの加入条件
  4. 利用するための工事
  5. NUROでんきの対応エリア

下記から、順番に見ていきましょう。

 

説明@:実際に電気を提供する電力会社

NUROでんき契約後、実際に電気を提供する会社は以下の2社です。

  • 関東:株式会社CDエナジーダイレクト
  • 関西:大阪ガス株式会社

どちらも実績のある電気小売業者のため、停電リスクや品質の低下といった心配はありません。

 

東京電力や関西電力と同等のサービスを、低価格で受けることができます。

 

CDシナジーダイレクトはどんな会社?

販売電力量が業界第2位の中部電力、都市ガス販売量が業界第2位の大阪ガス、2社の共同出資により設立された新会社です。

 

【会社概要】

設立日 2018年4月2日
資本金 17.5億円(中部電力50%、大阪ガス50%)
代表者 代表取締役社長:小津 慎治
代表取締役副社長:山東 要
本社所在地 東京都中央区日本橋室町4-5-1 さくら室町ビル12F
事業内容 首都圏における電力・ガスおよび暮らしやビジネスに関わるサービスの販売事業


それぞれの経営資源や事業ノウハウを融合させて、首都圏で最大に活用すると同時に競争力のある電気やガスを販売することを目的に設立されました。

 

また、IoT技術を活用したサービスを通じて「新たな価値」を創出するなど、新たなビジネスモデルの構築やサービスの提供を目指しています。

 

NURO でんきの電気料金

NUROでんきの電気料金は、エリアによって異なります。

  • 関東エリア
  • 関西エリア

下記から、順にみていきましょう。

 

関東エリアの電気料金

以下は、東京エリアの電気料金の算出方法です。

 

電気代=「基本料金」+(電力量料金単価×1ヶ月の使用量)

 

基本料金
契約電流 料金単価
10A 767.66
15A 901.49
20A 1,035.32
30A 1,302.98
40A 1,570.64
50A 1,838.30
60A 2,105.96


アンペア数が上がるにつれて、料金単価も上がっていきます。

 

契約するアンペアが大きくなるほど、多く電気を使ってもブレーカーは落ちにくくなります。

 

電力量料金
料金単価
最初の120kWh以内 19.78
120kWh超〜400kWh以内 25.79
400kWh超 30.57

電気量料金の計算例
  • 100kWh:19.78円×100kWh=1,978円
  • 300kWh:(19.78円×120kWh)+(25.79円×180kWh)=7,015円

※180kWh=300kWh-120kWh
※小数点は省略

 

電気代のイメージ

 

関西エリアの電気料金

以下は、関西エリアの電気料金の算出方法です。

 

最低料金+(電気量料金単価×1ヶ月の使用量)

 

電気代のイメージ

 

電気量は関西エリアの方が高いですが、最低料金(関東は基本料金)は関西エリアの方が安くなっています。

 

電気量料金の例
  • 100kWh:20.31円×100kWh=2,031円
  • 300kWh:(20.31円×120kWh)+(24.75×180kWh)=6,892円

※小数点は省略

 

電気量が少ないと高額ですが、300kWh前後は安いことがわかります。

 

NURO でんきの加入条件

以下は、NUROでんきの加入条件です。

  • NURO光を利用していること
  • 対応エリアに含まれていること

NUROでんきは、あくまでもNURO光のオプションという位置づけです。NURO光を契約済みのユーザー以外は申し込みできません。

 

また、後述する対応エリア内に含まれている必要もあります。

 

説明C:利用するための工事

NUROでんきを申し込んでも、工事はありません。

 

ただし、自宅の電気メーターが旧電気メーターの場合は工事が必要です。

 

現在の主流である「スマートメーター」への交換が行われます。

 

※スマートメーターへの交換費用は無料

 

電気代のイメージ

引用:中部電力公式サイト

 

ほとんどのケースにおいて、工事は不要です。

 

スマートメーターは次世代電力計のこと

スマートメーターには、以下のような特徴があります。

  • 電気使用量を30分ごとに自動で測定
  • 通信機能を搭載

通信機能により、遠隔でメーターの指示数を取得することができます。

 

大手電力10社は、スマートメーターを2024年度末までに全家庭で導入するとの計画を、経済産業省に提出しています。

 

スマートメーター導入の理由

スマートメーターを導入することで、「現地での検針作業」が不要になります。

 

電力自由化以降で導入されたスマートメーターですが、計量を送配電事業者が自動で行えるという大きなメリットがあるのです。

 

自由化前に用いられていた旧電気メーターは現地での検診作業が必要でしたが、自由化後のスマートメーターは現地で検針する必要がありません。

 

スマートメーター

 

引用:経済産業省「資源エネルギー庁」

 

スマートメニュー導入で、電気料金メニューの多様化や省エネの寄与、電力供給における将来的な設備投資の抑制などが期待されています。

 

説明D:NURO でんきの対応エリア

NUROでんきの対応エリアは、かなり限定的です。

 

そもそもNURO光の対象エリア自体も限定的で、全国で使えるわけではありません。

 

以下は、NUROでんきの対象地域です。

 

関東 関西
対象地域 東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬 大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良

※関東、関西どちらも一部エリアは対象外

 

NURO光を契約中であっても、NUROでんきは対象外ということもあります。

 

検討する際は、自宅が対応エリア内に含まれているか確認しておきましょう。

 

他社光回線の電気セット割との比較

NUROでんきを利用すると「どれだけお得になるのか」解説します。

 

現実に近い形でお伝えしたいため、2つのパターンに分けます。

  • 他の電力会社との比較
  • 家族で利用した場合の料金

下記から、順番に見ていきましょう。

 

2-1 【エリア別】他の電力会社と料金を比較・シミュレーション

NUROでんきが、他の電力会社よりお得になる金額です。

  • 関東エリア:1,800〜8,400円程度
  • 関西エリア:2,700〜6,200円程度

関東と関西で料金が違う理由は、提供する電力会社が異なるからです。

 

上記では、かなり大まかな金額を記載しました。家族の構成や電気の使用量によって、料金が異なるためです。

 

具体的な金額については、下記でシミュレーションしてみましょう。

 

2-2 家族で利用した場合のシミュレーション

1ヶ月の電気料金を家族の人数別に、一般の電力会社と比較しました。

 

関東
家族人数 契約電力 電気使用量 料金 東京電力
2人 30A 250kWh 7,029円 約1,800円
3人 40A 300kWh 8,585円 約2,500円
4人 40A 400kWh 11,165円 約8,200円
5人 50A 450kWh 12,951円 約8,400円

NUROでんき 関東の他社との料金比較

 

関西
家族人数 電気使用量 料金 電力会社との比較
2人 286kWh 7,240円 約2,700円
3人 344kWh 8,676円 約5,300円
4人 370kWh 9,365円 約6,200円
5人 409kWh 10,507円 約6,200円

NUROでんき 関西の他社との料金比較

 

料金の計算方法が異なるため、家族の人数が少ない場合は関東よりも関西の方がお得になることもあります。

 

NURO でんきの良い評判

 

 

 

良い評判は、「毎月500円が割引」に魅力を感じるユーザーが多い印象でした。

 

わずかでも他社と比べて割引額が大きいので、契約期間が長いほどお得です。

 

また、ドコモ光には電気契約のオプションはありませんが、NURO光には用意されていてセットで申し込みできる点に魅力を感じるユーザーも。

 

NURO でんきの悪い評判

 

 

 

 

悪い評判では、「基本料金が高い」という意見が多い印象を受けました。NURO光の基本料金が安くなっても、NUROでんきの基本料金が高くては意味がないというものです。

 

それでもトータルでは安くなるのですが、他社のサービスに劣る部分もあるでしょう。

 

また、「以前は同時申し込みでないと受け付けてくれなかった」という意見もありました。最近では別の申し込みも可能になっていますが、最初からできなかったのか疑問が残りますよね。

 

ほかには、「関東や関西以外のエリアも対応してほしい」というものもありました。こちらについては、今後の展開を期待するしかないでしょう。

 

NURO でんきを利用するメリット

  1. NURO光の料金が毎月500円割引される
  2. 手数料や違約金がかからない
  3. 乗り換え時の工事が不要
  4. 契約中の電力会社への手続きが不要

 

下記から、詳細を見ていきましょう。

 

メリット@:NURO光の料金が毎月500円割引される

NUROでんきを申し込むことで、「セット割」が適用されるからです。

 

しかも、NURO光の契約中はずっと割引が続きます。

 

以下は、割引後のNURO光の月額料金です。

 

割引前 割引後
NURO 光 G2 V 月額4,743円 月額4,243円
NURO光 G2 月額7,124円 月額6,624円
NURO 光 for マンション 月額1,900〜2,500円 月額1,400〜2,000円

※NURO 光 for マンションの月額料金は会員数に応じて変動する

 

セット割が適用されると、年間6,000円の節約になります。現在契約中の電力会社にこだわりがなければ、セットで申し込んだ方がお得です。

 

  • NURO光の月額料金を少しでも安く抑えたい
  • 他社の電力会社と契約中で、お得な割引などは受けていない

上記に該当するなら、NUROでんきの契約をおすすめします。NURO光の月額料金が500円割引されることが、NUROでんきの大きなメリットです。

 

電気料金も安くなる

電力会社とは違う料金形態が適用されるからです。

 

NUROでんきの料金設定は、電気使用量が多いほど安くなります。特に3〜4人家族で利用する場合は、特に割引率が高いです。

 

一方で、一人暮らしで電気使用量が少ない場合など、あまり割引されないこともあります。

 

ただ、電気使用量が多くても少なくても損をすることはありません。

 

メリットA:手数料や違約金がかからない

以下の作業が不要で、特に人件費などがかからないからです。

  • 電線や設備の交換
  • 賃貸物件の大家や管理会社の許可

電気メーターは、電力会社の所有物です。

 

仮にスマートメーターへの交換が必要になっても、電力会社の都合で交換できるために許可を取る必要はありません。

 

電力自由化以降の電力会社以外の普及率が低いことも関係しています。

 

自社への乗り換えを推進する意味でも、手数料を取らない新電力がほとんどです。

 

ただし、他社では中途解約で違約金を請求することがあります。(NUROでんきは無料)

 

メリットB:乗り換え時の工事が不要

NUROでんきに乗り換えても、基本的に工事は不要です。電線や設備の交換といった、大きな工事は必要ないからです。

 

ただし、旧電気メーターを使用している場合は、スマートメーターへ交換する必要があります。

 

スマートメーターへ交換しても、原則は無料です。※状況によっては発生する場合もある

 

メリットC:契約中の電力会社への手続きが不要

事業者間で手続きを済ませてくれるため、契約中の電力会社への連絡は不要です。

 

たとえば、関東なら「CDシナジーダイレクト」と「東京電力」、関西なら「大阪ガス」と「関西電力」で手続きを行います。

 

手続きは代行してもらえるため、ユーザーは何もする必要はありません。

 

NURO でんきを利用するデメリット

  1. 対応エリアが限られている
  2. 支払いをNURO光と一緒にできない
  3. プランの選択肢が少ない
  4. NURO光の解約でNUROでんきまで使えなくなる

 

下記から、順番に見ていきましょう。

 

デメリット@:対応エリアが限られている

NUROでんきに対応しているのは、関東と関西エリアだけです。

 

たとえば、NURO光に対応している北海道や東海、九州などは対応エリア外です。つまり、NURO光を契約していてもNUROでんきは契約できない地域もあるのです。

 

仮に関東と関西であっても、一部地域では対応エリア外といったこともあります。たとえエリア内の都府県にお住まいでも、対応エリアを確認しておきましょう。

 

対応エリアが限られていることは、NUROでんきのデメリットです。

 

デメリットA:支払いをNURO光と一緒にできない

NURO光はあくまでも「契約の代理」だからです。

 

そのため、NUROでんきの請求は電気小売事業者から届きます。

 

たとえば、auでんきの場合はスマートフォンやインターネット、auでんきなどの請求先をひとつにまとめてもらうことが可能です。

 

NUROでんき 請求書

引用:au公式サイト

 

NUROでんきには同じようなサービスがないため、出費の管理は少し面倒になってしまいます。

 

支払いをNURO光と一緒にできないことも、NUROでんきのデメリットです。

 

デメリットB:プランの選択肢が少ない

NUROでんきの契約プランは、1種類しか用意されていないからです。

 

たとえば、他社の電力会社には「オール電化向けのプラン」や「夜間の利用が安くなるプラン」などが用意されています。NUROでんきには、何かに特化したプランは用意されていません

 

プランの選択肢が少ないことも、NUROでんきのデメリットです。

 

デメリットC:NURO光の解約でNUROでんきまで使えなくなる

NUROでんきは、NURO光のオプションだからです。

 

電力会社のように単体で使い続けられないので、料金は変動してしまいます。

 

NURO光の解約で自動的に解約されてしまうことも、NUROでんきのデメリットです。

 

NURO でんき利用開始までの手順

  1. NURO光の公式サイトを開く
  2. 好きな特典から「新規お申し込み・エリア確認」を選択
  3. 自宅が提供エリア内に入っているか確認する
  4. オプションの選択で「NURO でんき」にチェックを入れる
  5. 氏名、住所、支払情報といった必要事項を入力する
  6. 「注文を確定する」を選択
  7. NUROでんきの申込用紙が届くのを待つ
  8. 必要事項の記入または指針票を添付して返送する

なお、NUROでんきの供給開始はNURO光の開通から2〜3週間ほどです。

 

NURO でんきの解約方法

  1. 関東ならCDエナジーダイレクトに連絡する
  2. 関西なら大阪ガスに連絡する
  3. 電気サービス解約の旨を伝える

 

元の電力会社や他社へ乗り換えるときは、連絡する必要はありません。

 

連絡先

※大阪ガスのお客様センターは地域によって連絡先が異なるので注意

 

NUROでんきに向いている人とそうでない人

結論は、「NUROでんき」を申し込めるならおすすめです。おすすめする大きな理由は、2つあります。

  • 電気料金が安くなる
  • NURO光の基本料金が安くなる

2人以上の家族の場合、最低でも年間7,000円以上の節約ができます。

 

他社の電力会社に乗り換えたとしても、通常プランならここまで安くなりません。

  • 1人暮らしで電気料金があまり安くならない
  • 夜型の生活をしている
  • オール電化を導入している

上記に当てはまるなら、他社の電力会社も検討してみましょう。

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