NURO光を利用中に海外IPになってしまった時の問題と対策
公開日:2019年4月17日
パソコンやルーターをはじめ、インターネットに接続する機器にはIPアドレスというものが割り当てられます。普段はあまり気にすることがないものですが、変動型IPのNURO光では海外IPが割り当てられる可能性があり注意が必要です。
このページでは海外IPアドレスが割り当てられた際のデメリットや、国内IPアドレスに戻す方法についてまとめています。
IPアドレスとは?
IPアドレスとは、インターネットに接続する機器に割り当てられる番号で、いわばweb上の住所のような役割を果たします。IPアドレスで機器を識別することで、情報をやりとりする相手を間違えずに済むのです。
IPアドレスは2種類ある
IPアドレスには、
- グローバルIPアドレス
- プライベートIPアドレス
この2つがあります。
グローバルIPはプロバイダ1契約につき1つ割り振られる番号です。基本的には1家庭につき1つあると考えていいでしょう。
一方、プライベートIPはルーターに接続されているパソコンやタブレットなどの機器1つ1つに割り当てられるIPアドレスです。
ルーターに接続されているすべての機器が同じ住所(グローバルIP)では、どの機器と情報をやり取りすればよいかわからなくなってしまいます。ですから、大元のグローバルIPは別に機器ごとのプライベートIPが設定されるのです。
たとえるなら、グローバルIPはマンションの住所、プライベートIPはマンション内の各部屋に割り振られた部屋番号だと考えてもらえば良いでしょう。
NURO光のIPアドレスは変動型
グローバルIPアドレスには固定型(静的)と変動型(動的)の2つがあります。固定型はプロバイダ契約時からIPアドレスが変わらないタイプで、変更型はONUやルーターの電源をオフにしたときなど一定のタイミングでIPアドレスが変更されるタイプです。
この2つのうち、NURO光のIPアドレスは変更型となっています。ただ、ルーターをオフにしても必ずしもIPアドレスが変わるわけではなく、また長期間にわたってIPアドレスが変わらないケースも少なくありません。絶対に変動するというわけではなく、いわば半固定型のIPアドレスといえるでしょう。
NURO光は海外IPアドレスが割り当てられることがある
固定型でも変動型でもネットサーフィンや動画の閲覧など一般的な利用方法であれば問題にならないことがほとんどです。
ただし、割り当てられたIPアドレスが海外のIPとして認識された場合、さまざまな問題が発生する可能性があります。NURO光の利用者でも海外IPが設定されたという報告が挙がっているため、利用している人や加入を検討している人は起こりうる問題をしっかり把握しておく必要があるでしょう。
海外IPアドレスのデメリット
webサイトの中には、セキュリティの観点から海外IPからのアクセスをブロックしているサイトがいくつかあります。
海外IPが割り当てられてしまうと、当然そういったサイトは見ることができません。
また、オンラインゲームの中にも海外からのアクセスを制限しているものがあるため、機能まで楽しんでいたゲームが突然できなくなる可能性もあります。たとえプレイできたとしても、操作のラグがひどくなり快適性が失われるケースもあるようです。
なぜ海外IPが割り当てられるのか
日本でインターネットを利用していても、そのネットワークはさまざまな場所を経由しています。そのプロセスで海外の回線を使用していると海外IPの判定を受けてしまうことがあるのです。
海外IPアドレスから国内IPアドレスに戻す方法
IPアドレスを国内の戻す方法としてまず挙げられるのが、ONUやルーターの再起動です。先ほど説明したように、これらの電源をオフにしたときにIPアドレスが変更される可能性が高くなるからです。
とはいえ、残念ながら必ずしも変更されるわけではありません。IPアドレスが変更されるには、再起動したときにほかに空いているIPアドレスが必要になるからです。
一度再起動したくらいでは変わらない場合も多く、何度か試してみる必要があるでしょう。ちなみに、IPアドレスの割り当てはNURO光が意図的に行っているわけではないため、NURO光のサポートに問い合わせても問題を解決することは難しいと考えた方が無難です。
割り当てられたIPアドレスを確認するには?
割り当てられているIPアドレスは、以下のwebサイトで確認することができます。ルーターの再起動などで表示されるIPアドレスが変わったら、使えなかったwebサイトにアクセスして不具合が解消されたか確認してみると良いでしょう。
サーバー監視/ネットワーク監視サービス
http://www.cman.jp/network/support/go_access.cgi
NURO光を固定IPで利用するには
可能であるならIPアドレスが変わらない状況でNURO光を利用できるのが理想です。しかし、NURO光の個人向けサービスでは固定IPを設定することはできません。
運営元のSo-netでは、「固定IP割り当てサービス」というサービスを提供していますが、これの対象となるのはフレッツ光回線のみでNURO光は対象外です。
また、NURO光が展開している「NURO Biz」というサービスでは固定IPが選択できますが、こちらは法人向けのサービスで一般家庭は対象外となります。
VPNなら固定IPを設定可能
NURO光を一般家庭でIPを固定したまま利用する。その方法として考えられるのがマイIPなどVPIを提供するサービスと契約する方法です。
VPNは、仮想のプライベートなネットワークを構築するシステムで、これを利用するとプロバイダが変動型でもIPアドレスがVPNで割り当てられるものに固定されます。したがって、NURO光を利用してもIPアドレスが突然変わるということがなくなるのです。
VPNは基本的に非推奨
VPNのサービスを利用するには初期費用と月額料金が必要なため、NURO光の料金の安さというメリットが損なわれます。
無料のVPNもありますが、通信速度が大幅に低下するケースが非常に多いです。悪質なサービスの場合は情報が抜き取られる可能性もあります。幸いNURO光は完全な変動型IPではないため、頻繁にIPアドレスが変わる可能性は低いです。
そもそも海外IPになるケースも極端に多いわけではありません。したがって、特別な事情がない限りVPNを利用する必要性は低いと考えて良いでしょう。