モデムや無線LANルーターの設置場所 NGとおススメ
インターネットの接続には欠かせないONU(モデム)とルーターですが、ONUやルーターはただ置けば良いというものではりません。設置する場所によってはインターネットの速度や安定性に大きな差がでることがあります。
特に無線LAN(Wi-Fi)をメインに使う場合は設置場所で通信速度が大きく変わる可能性があります。
営業マン時代に光回線の工事の現場に100回近く立ち会った事がある私が、ONU(モデム)とルーターの役割と設置すべきではない場所、設置するのにおすすめな場所について書いてみました。
光回線のONU(モデム)のNGな設置場所
コンセントから遠い場所
ONUを動作させるには電源が必要ですので、当然ケーブルでコンセントと接続しなければなりません。ONUの設置場所がコンセントから遠いとケーブルが長くなってしまいます。生活の邪魔になりますし、見栄えも悪いのでおすすめしません。
電波を発する機器の近く
ケーブルなしでインターネットに接続できる無線LAN(Wi-Fi)の電波は、他の機器から発せられる電波に干渉されると安定性と通信速度に影響がでます。
一般家庭の場合は、電磁波を使う電子レンジやコードレス電話などの近くに置くのは避けた方が良いです。
水場の近く
ONUやルーターは電子機器ですので、当然ですが水気には弱いです。特にキッチンの近くに置くと油脂などが付着するため、機器の寿命をさらに早めるでしょう。環境や部屋のレイアウトにもよりますが、ダイニングや北向きで湿気の溜まりやすい部屋などには設置しない方が良いでしょう。
ONU(モデム)の設置におすすめな場所
壁やドアから離れた場所
無線(Wi-Fi)の電波は、他の機器の電波だけでなく壁やドアなどの物理的な障害物よっても遮られてしまいます。なるべく生活感を出したくないからと四方を壁に囲んだような場所に置くのは避けましょう。ONUの設置はできるだけ空間的に開けた場所であることが望ましいです。
床から離れた場所
ONUやルーターを設置する際はなるべく周囲に障害物の少ない場所を選ぶのがポイントです。もし、床に直置きしてしまうと、ベッドやテレビ、ゴミ箱など背の低い家具さえ電波を遮る障害物になってしまいます。
なるべく障害物を減らすよう、機器はなるべく床から離して高い場所へ置くと良いでしょう。メンテナンスや操作のしやすさも考え、床から1〜2メトール程度高い場所がおすすめです。
家屋の中央部分
無線LANの電波は、距離が離れるほど通信速度や安定性が低下します。目立たないようにと家の隅に置いてしまうと、その部屋から距離のある場所では、安定してインターネットを楽しむことができなくなるかもしれません。家のどこでも快適にインターネットを利用したいなら、できる限り家の中央部分にONUやルーターを設置することをおすすめします。
光コンセントを設置するならどこが良い?
光コンセントは、引き込んだ光ファイバーとONUを接続するため宅内に設置されるインターネット用のコンセントです。ノープランでいると業者がつけやすいと判断した場所に設置され、設置場所を変えるには再度工事が必要となります。
一戸建てか集合住宅かなど、環境によって設置場所の自由度は変わりますが、いずれにせよ、あらかじめ検討しておくと良いでしょう。
ONUを設置したい場所
光コンセントはONUと接続するものですので、当然ONUを置きたい場所に設置する方が良いです。工事の際は、ONUをどこに置きたいかを伝えて光コンセントの設置場所を決めるようにしましょう。
光電話を使う場所の近く
光回線を利用して電話ができる光電話は、NTTのアナログ電話よりも低料金で利用できるのが魅力です。光電話もONUを介して接続することになる上、無線での接続はできません。光電話を利用する部屋の電話の近くに光コンセントを設置しておくと接続ケーブルが長くならずに済みます。
エアコンの排気口などがある場所
光ファイバーを電柱から自宅に引き込む際には、外から中へ入るための通り道が必要となります。もし光コンセントを設置したい場所にその通り道がない場合は、壁に穴を開ける必要が出てきます。
穴を開けたくない場合は、エアコンの排気口など光ファイバーの通り道がある部屋を選ぶと良いでしょう。穴開け作業は業者にとっても手間ですので、なるべく穴を開けずに済む方法を取ることが多いですが、念のため工事のときに確認することをおすすめします。
ONUとは?
ONU(Optical Network Unit)は、日本語で「光回線終端装置」と呼ばれるものです。インターネットに接続する際は必ず必要になるもので、電柱から引き込まれた光回線をパソコンに接続するための中継基地のような役割を果たします。
光回線からの情報はそのままパソコンで処理できず、またパソコンから送られる情報も、そのまま光回線で処理できません。この2つがやり取りできるようにデータを変換するのがONUの機能なのです。基本的には回線工事の際に、業者が設置してくれます。
モデムとは?
ONUよりモデムという言葉の方を聞いたことがあるという人も多いかもしれません。実際、この2つの役割はほとんど同じです。異なる点は、ONUや光回線で設置されるのに対し、モデムはADSL回線で使用されるということです。
モデムの方が早く登場しており馴染みがあるため、光回線が主流になった現在でもONUのことをモデムという人もいます。
ルーターとは?
ルーターは、複数の端末を同時にインターネットに接続するために必要な機器で、ONUに接続して使います。実は、ONUさえあればインターネットには接続はできるのですが、一度に1つの端末しか接続できません。
それを補うための役割を果たすのがルーターです。ルーターには複数のLANアダプターが設けられており、パソコンやゲーム機など複数の端末を接続することができるのです。無線LANもルーターの機能の一部となっいるため、スマートフォンやタブレットでインターネットに接続したい場合は必須の機器となるでしょう。
最近では、ルーターとONUが一体化している機種が数多く登場しており、より省スペースで設置することが可能です。NURO光で設置されるONUも、すべてルーターが一体化しています。